
演奏しない」軽音部と、四枚のCDをめぐる青春小説。音楽を奏でないはずの部活が、なぜ四枚のディスクと出会うのか——という静かな問いを孕んだ一冊。ベージュ地に黄色の大きな手書き風タイトルが斜めに走り、その奥でギターを抱えた少女が本を読み、もう一人がアンプの陰から本を差し出す。ラジカセ、スピーカー、積み上がった文庫が床に転がるイラストは、音と活字が同じ箱に同居する部室そのものだ。鳴らない楽器の周りで本がページをめくられる、その奇妙な静けさを表紙が先に語っている。
装丁川谷康久
装画usi
川谷デザイン / 2015年
文学・評論