
宮部みゆき、円城塔、神林長平ら七人の作家による書き下ろしSFアンソロジー。「ヴィジョン=幻視」を共通モチーフに、現代日本SFの最前線をひとつの編に束ねた一冊である。表紙はティールから琥珀色へと斜めにグラデーションするドットパターンを背景に、参加作家の名を和文と英文で整然と並べ、中央には「Visions」の堂太い欧文ロゴと「ヴィジョンズ」の細い和文を重ねる。下端では曲線が雲のように白地を切り取り、画面全体に淡い光のにじみを与えている。色彩のうつろいと幾何のリズムが、複数の作家それぞれの幻視が一冊に共存する様を静かに告げる装丁。

著西尾維新
装丁Veia
装画VOFAN
講談社 / 2015年
文学・評論