
現役の医師でもある著者が描く医療小説。舞台に立つ表現者と、その傍らで命に向き合う「ステージ・ドクター」菜々子の姿を通して、人が何かに賭ける瞬間の熱を静かに照らしていく。表紙には水辺らしき景色の前で遠くを見つめる白い服の女性が絵画調で描かれ、空と水の青がタイトル背景にも引き伸ばされる。縦組みの白い明朝が画面を貫き、帯の鮮やかなシアンが「絶対に大丈夫だから。」の一言を支える。やわらかな筆致と凛とした書体の対比が、迷いと決意の同居する物語の温度をそのまま手渡してくる。
著Crane、Rebekah、代田、亜香子
装丁坂川朱音
装画agoera
静山社 / 2024年
絵本・児童書