
小説家を姉に持つ家族の物語。本と暮らし、書くことと読むことが日常に編み込まれていく時間を、淡い水彩のタッチで描き出す一冊。白を基調にした表紙には、本を手にした二人の人物を中心に、開かれた本やノート、マグカップ、植物の蔓が浮遊するように散りばめられ、紙の上に静かな風が通り抜ける。タイトル文字はくすんだ青で縦に大きく置かれ、英文の小書きが添えられて余白を引き締める。物語のなかに生まれては消える言葉のかけらが、装画のなかで一度に視界に立ち上がる構成だ。
著横関大
装丁菊池祐
装画岸あずみ
小学館 / 2023年
文学・評論