
現役の図書館員である著者が、本と人と場としての図書館をめぐって綴ったエッセイ。韓国の原題「도서관은 살아 있다」が併記され、訳者の名前も静かに添えられている。生成りの紙地に、積み上げられた色とりどりの本が一本の塔をなし、その階層ごとに人々が読み、語らい、行き来する細密なイラストレーションが配される。木のはしご、樽、猫、緑の木立まで描き込まれ、本の中に立ち上がる小さな都市のよう。タイトル文字は右上に縦組みで端正に置かれ、装画の賑わいと余白の静けさが、図書館という空間そのものの呼吸を写し取る。

著AdichieChimamandaNgozi、くぼたのぞみ
装丁坂川栄治+永井亜矢子
装画佐藤正樹
河出書房新社 / 2010年
文学・評論