
クラフト・エヴィング商會による、架空の品々を陳列する「おかしな展覧会」の図録的な一冊。星を商品として売る店、という詩的な設定のもと、丁寧に作り込まれた物品とその解説が連なる、虚構と工芸が手を取り合うような書物である。カバー上半分には濃紺の夜空を思わせる方形が置かれ、整然と並ぶ小さな黄色い星々の格子が静かな商品棚のように広がる。下半分の余白には明朝体の縦組みで書名がゆったりと配され、「を」だけが朱色で抜かれて呼吸を作る。紺と朱、空と紙、そのコントラストが店のショーケースを覗き込むような奥行きを与えている。
装丁吉田浩美+吉田篤弘[クラフト+エヴィング商會]
クラフト・エヴィング商會 / 2014年