
正規の美術教育や既存の枠組みの外側で生まれる表現「アール・ブリュット」を、日本作家四十名・二百七十点を通して紹介する一冊。グレーの地に、輪郭だけで描かれたアルファベットの中を手描きの細線が埋め尽くし、その傍らに緑や黄やピンクの図像と数字が躍る作品図版が配される。和文タイトルは縦横へ太く据えられ、文字組み自体がリズムを刻む。整えられた版面と、内側で蠢く線描とのコントラストが、湧き上がる衝動を抱え込む器としての装丁になっている。
著岸本章
装丁吉岡秀典+佐藤翔子+平良佳南子
彰国社 / 2024年
アート・建築・デザイン