
干ばつに苦しむ世界で、虹色の雨を呼ぶ機械をめぐり二人の子どもが旅に出る児童文学。表紙はくすんだ青灰の空を背景に、両腕を広げた大きな黒いロボットがシルエットとして全面に据えられ、その胴の前に少年と少女が並んで立つ構図。画面いっぱいに降る雨粒は赤・黄・青・緑の細かな点描で色を散らし、モノトーンの世界に微かな希望を差し込む。白抜きのタイトル文字は雨に紛れるように配され、機械と人間、乾きと潤いを結ぶ物語の温度をそのまま視覚化している。
著濱野京子
装丁城所潤
装画あわい
静山社 / 2023年
絵本・児童書