
好きな人が増えるたびに力が湧き、誰かの力になりたいと願う——オニくんと仲間たちの物語、完結編。表紙には、芥子色のエプロンに身を包んだ女性、眼鏡をかけた青年、そして緑髪の小さな子が穏やかに並び立つ。背景は淡い水彩で描かれた青空と海、対岸の街並みと工場のシルエット、足元には風にそよぐ草地が広がる。柔らかな線とにじみのある彩色、余白を活かした白地のレイアウトに縦組みの明朝が静かに添えられ、日常のなかにある記憶の手ざわりがそのまま装丁に滲んでいる。

著市川たくじ
装丁山田満明
装画坂本ヒメミ
小学館 / 2017年
文学・評論