
アイルランドの片田舎、壊れていく少年フランシーの一人称が暴力と幻想を行き来する、パトリック・マッケイブの代表作。表紙はクラフト紙のような茶色い地に鉛筆の濃淡で描かれた少年の正面像、その頭上に獣の頭部が載り、両脇から植物の蔓が伸びる構図。周囲には手書き文字で原題と著者名が縁取られ、紙の縁はちぎられたように荒く残されている。素朴な線描の温度が、物語の不穏さをかえって生々しく浮かび上がらせている。
著GrabińskiStefan、芝田文乃
装丁コバヤシタケシ
装画レオナルド+ダ+ヴィンチ
国書刊行会 / 2018年
文学・評論