文学・評論
古書街キネマの案内人 おもいで映画の謎、解き明かします
古書街の片隅にある映画館を舞台に、おもいでの一本に潜む謎を案内人の少女が解き明かしていく連作の物語。表紙は赤い客席の並ぶ館内を背景に、白いブラウスと水色のスカート、首から「STAFF」の名札を提げた少女を前景に据え、奥にはスクリーンの淡い光に向かう少年の姿を配する。タイトルは映画の半券を思わせる枠に収まり、英題と短い英文が小さく添えられる。柔らかなアニメ調の筆致と暗がりに滲む光の演出が、上映前のひと呼吸のような場の気配を運んでくる。