
現代ファンタジー文学の到達点と評される〈ウィザード・ナイト〉二部作の後篇。少年が騎士となり、やがて魔法使いへと変じていく長大な物語である。カバーは生成りの紙地を活かし、淡い水彩で森や城、騎士や獣たちを描いた手描きの細密画。中央に小さく置かれた白い楕円のラベルに原題と邦題を収める構成は、まるで古い地図か写本の余白に物語の標題が書き込まれているかのよう。にじみとかすれをまとう絵が、剣と魔法の世界を奥行きある気配へと変えている。
著GaddisWilliam、木原善彦
装丁水戸部功
国書刊行会 / 2019年
文学・評論