
唾液はどこから出ているのか、人体最大の死因とは——外科医が日々の臨床で出会う体の謎を、素朴な問いから医学の最新知見まで横断して解きほぐす一冊。表紙は白地に薄紅と水色で塗り分けられた手や口腔の図解をコマ割り状に配し、神経や唾液腺へ細い指示線が走る。手描き調の見出し文字、丸眼鏡に髭の男性カット、フラスコのカットが混じり合い、専門書の硬さよりノートに残したメモの親しみに近い。複雑な人体の仕組みを、図鑑のページをめくる楽しさへとほどいて見せる。
著川代紗生
装画げみ
ダイヤモンド社 / 2022年
文学・評論