
世相と人間の業を、辛口の筆致で観察した随筆集。日常のなかに潜む欲や見栄、虚飾を独自の視点で切り取り、笑いと毒を孕んだ言葉で並べていく。表紙は紙面いっぱいに鮮烈なショッキングピンクを敷き、中央にテレビ画面を模した四角い枠を配置。その内側には頬杖をついた赤毛の女性のイラストが収まり、画面の上から手書き風の白い文字でタイトルが躍る。見る/見られるという装置のメタファーが、世間を覗き込み品評する書き手のまなざしと響き合い、軽やかでありながら鋭い一冊の気配を伝えている。

著KingStephen、白石朗
装丁石崎健太郎
装画藤田新策
文藝春秋 / 2013年
文学・評論