
江戸の参勤交代を題材にした歴史エンタメの続編。前作で藩存亡の難題を切り抜けた侍たちに、老中が新たな策謀を仕掛ける顛末を描く。淡い水色の空を背に、月代を剃った主人公が決意の眼差しで中央に立ち、薄笑いの貴人、朱い鬼面、刀を構える剣士、駆ける足軽たちが放射状に配される群像構図。墨書きの太い筆致による題字を、朱の著者名と細身の英字副題が引き締め、明るい色面とコミカルな人物描写が、これから巻き起こる騒動を軽やかに予感させる。
著林けんじろう
装丁長﨑綾
装画いとうあつき
講談社 / 2022年
文学・評論