一覧に戻る文学・評論淡い焔ウラジーミル・ナボコフ架空の詩人の長詩と、それを註釈する者の手記が二重写しになる長篇小説。詩と注解という形式の隙間から、語り手の妄執と亡命の記憶がゆっくり立ちのぼる。深い藍を背に、青白い煙とも霧ともつかぬ揺らぎが画面いっぱいに漂い、その奥から細い線のセリフ体で組まれた英題が半ば溶けるように現れる。和文タイトルと著者名は中央に静かに置かれ、像を結びかけては逃げていく文字の佇まいが、実体のない焔をめぐって書かれた本書の気配と重なる。About出版社作品社出版年2018年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁水戸部功訳森慎一郎Amazonで見る