一覧に戻る文学・評論パッセンジャーリサ・ラッツ夫の急死をきっかけに身元を捨て、各地を渡り歩く女の逃走を描くサスペンス。何者でもなくなった「乗客=パッセンジャー」が、過去と新しい偽名のあいだで揺れていく。表紙には、夜の階段を上っていく女性のシルエットが大きく据えられ、写真全体が深いセピアとローズピンクの二色で染められる。タイトル欧文は縦に大きく走らせ、カナを小さく重ねて版面に緊張をつくる。下半分の帯にはピンク地と白抜きの文字が躍り、コピーの賑やかさが写真の不穏さと意図的に衝突する。逃げる者の足音と、それを煽る声が同じ一面に同居している。About出版社小鳥遊書房出版年2021年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁坂川朱音(朱猫堂)訳杉山直子Amazonで見る