
人口爆発が地球の未来に何をもたらすのか、世界各地の取材を通じて検証するノンフィクションの下巻。深い紺色で密集する建物群が画面の大半を覆い、その向こうにオレンジ色の空と雲が滲む構図は、増殖し続ける都市と、その先に残されたわずかな余白を同時に示す。版画的なタッチで刻まれた無数の窓は、抽象化された人の気配として迫ってくる。タイトルの白い和文と細い欧文が陰影の境界に置かれ、警鐘と思索のあいだで静かに点滅している。

著ConradJoseph、高見浩
装丁新潮社装幀室
装画影山徹
新潮社 / 2022年
文学・評論