一覧に戻る文学・評論夏の方舟海猫沢めろん夏という季節の儚さと、何かを乗せて季節の外へ運んでいく器——タイトルが喚起するのはそんな静かな予感である。表紙には横顔の若者が大きく描かれ、頬や髪、宙には透明なかけらが舞い、写実的な絵と白を基調にした淡いトーンが画面を満たしている。タイトルは明朝の縦組みで中央に深く据えられ、添えられたひらがなのルビが余白にわずかな呼吸を残す。透き通る肌と砕けていく光のかけらが、夏のおわりの体温を物語へとそのまま手渡している。About出版社KADOKAWA出版年2016年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁須田杏菜装画非Amazonで見る