
フランスのレジスタンス活動家による、若い世代へ向けた抗議の書。怒ること、憤ることの倫理的な意味を、自身の歩みに照らして静かに、しかし強く語りかける小著である。表紙は新聞紙面をそのまま写し取ったような淡いグレーの地に、本文記事と著者写真が透け、その上に「怒れ!憤れ!」の墨書文字と感嘆符が縦に並ぶ。明朝の太い書体と、上にいくほど細る感嘆符の対比が、声を絞り出すような緊張をかたちにしている。報道の地の上に肉筆を重ねる構成が、書物が時代に介入する身振りそのものを体現している。
著いとうせいこう
装丁佐藤亜沙美
河出書房新社 / 2014年
文学・評論