
単身で暮らす作家が、ついに猫と暮らしはじめる日々を綴ったエッセイ。タイトルの「いよいよ」が滲ませる、長く保ってきた一線をついに越える瞬間の可笑しみと覚悟が、軽やかな筆致で記される。白地のカバーには、黄色い水玉のトップスに眼鏡の女性が床に伏せて灰色の猫と目線を交わすイラストが配され、タイトルは縦組み、「いよいよ」だけが赤い波線で揺れる。落ち着いた書体と、暮らしの一場面を切り取った素朴な線画が、決断と日常のあわいをやわらかく描き出している。
装丁大久保伸子
装画西村オコ
大久保伸子 / 2012年
文学・評論