一覧に戻る文学・評論ロック母角田光代の短編集。家族や日常の小さな揺らぎを掬い上げる作品が並ぶ文庫である。表紙は曇天の下に伸びる未舗装の道を捉えた一枚の写真。雨上がりらしき水たまり、両脇に茂る夏草、ぽつんと立つ電柱と斜めに走る電線が、視線をどこか遠くへ引いていく。タイトルと著者名は右上に縦組み、明朝の黒文字で控えめに置かれ、画面の大半を風景に明け渡している。生活のすぐ脇にある名もない場所の手触りが、物語の温度をそのまま予感させる装丁。About出版社大久保伸子出版年2010年ジャンル文学・評論Credits装丁大久保伸子カバー写真西宮大策