一覧に戻る文学・評論トリカブトの花が咲く頃 上トリカブトという毒草の名を冠した長編小説の上巻。深い藍に沈む花の接写が画面を覆い、題が示す毒性と艶を青の濃淡で受けとめている。花弁の内側にわずかに差すマゼンタが、冷たい光景の奥にかすかな体温を残す。タイトル文字は金茶で縦に組まれ、巻数を示す「上」だけが小さな円のなかで朱に染まる。静謐と剣呑が同居する画面は、物語が孕むであろう緊張をそのまま視覚化している。About出版社丸山健二出版年2014年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁町口覚カバー写真蜷川実花