
新聞や雑誌の見出しから拾い上げた世間の出来事を、独自の視点で読み解いていくエッセイ集。ゴシップや事件、世相のさざ波を、朝のコーヒーを片手にめくるような距離感で綴る一冊。表紙には、サングラスを片手で持ち上げ赤い唇をのぞかせる女性が大きく描かれる。燃えるようなオレンジの髪、淡い水色の背景に散らされた宝石のモチーフ、白い手袋とエメラルドのイヤリング——絵筆のタッチを残した手描きの質感が、軽やかでありながらどこか艶めいた空気を立ち上げる。題字はその余白に静かに寄り添い、覗き見るような視線と本の主題を重ねている。

著平野紗季子
装丁大島依提亜
装画Alexis Ralaivao
新潮社 / 2024年
暮らし・健康・子育て