
オオカミという動物の生態と人との関わりを、基礎知識からQ&Aまで丁寧に解きほぐした一冊。生成りの地に水彩で描かれた針葉樹の森と赤頭巾の少女、そして画面下方を横切るように長く伸びたオオカミの墨色のシルエット——童話の記号と科学読み物の眼差しが同じ平面で交差する。タイトルは手書き風の太い墨文字で大きく据えられ、緑の帯がやわらかな表紙を地面のように受け止める。怖さと親しみのあわいに、オオカミという存在を置き直そうとする静かな意図がにじむ。
著新井光史
装丁吉村雄大
カバー写真鈴木静華
雷鳥社 / 2021年
趣味・実用