
かつて結婚していた男女が、別々の人生を歩んだのちに再会し、距離を測り直していく物語。記憶と現在が重なる、静かで成熟した長篇小説。表紙は深く澄んだ青を基調にした絵画で、俯瞰の構図に人物が三人ほど描かれている。筆致は荒く、輪郭はにじみ、顔ははっきり描かれない。タイトルは太く落ち着いた明朝体で縦に置かれ、画面の青に黒の文字が静かに沈み込む。眠りと水底を思わせる青のなかに、再会の夢とも現とも判じがたい人影が浮かぶ装丁。
著AllendeIsabel、木村裕美
装丁田中久子
河出書房新社 / 2018年
文学・評論