
最古層の仏典とされるパーリ語経典『スッタニパータ』を、現代日本語へと新たに訳し直した一冊。ブッダ自身の声に最も近いとされる言葉が、研究と注解とともに収められている。表紙は、淡い木目を思わせる地に橙色の円を置き、その中央へ鱗のような細密な模様で葉を編んだ一本の樹を据える。根を深く張った樹影は静かで、祈りの場としての菩提樹を想起させる。装丁の落ち着きが、二千数百年を経た教えの輪郭をそのまま今へ運んでくる。
著若林輝
装丁吉池康二
装画若林輝
カバー写真若林輝
山と溪谷社 / 2021年
ノンフィクション