一覧に戻る文学・評論空白を満たしなさい(下)平野啓一郎ある日突然蘇った男が、なぜ自分が死んだのかを問い直していく長編の下巻。人を一つの「分けられない個」とせず、関係ごとに揺れる複数の自分の総体としてとらえる思索が、物語を静かに前へと運んでいく。表紙には油彩の自画像が大きく据えられ、青と緑の渦巻く筆致のなかで、黄色い麦わら帽子だけが光のように浮かぶ。観る者をまっすぐ見返す眼差しの上に、縦組みの白文字タイトルが繊細に重ねられ、自分自身を見つめ直す物語の主題と穏やかに呼応している。About出版社講談社出版年2015年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁good design companyAmazonで見る