一覧に戻る文学・評論地獄くらやみ花もなき 漆 闇夜に吠える犬路生よる闇に沈む空間の奥で、長いコートを纏った人物と白いシャツの人物が静かに並び立つ。タイトルは青みを帯びた白の手書き縦書きで配され、足元には金色に光る草花の意匠が広がる。暗い背景に対し、文字と植物だけが淡い光をまとい、闇と静けさが拮抗する画面構成だ。巻数を示す「漆」の丸印が、夜の中の小さな目印のように添えられている。表題と装画が呼応し、暗がりに何かが潜む気配を、抑えた筆致で漂わせる一冊。About出版社KADOKAWA出版年2022年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁西村弘美(角川書店装丁室)装画アオジマイコAmazonで見る