
題名の「三角」と「オーロラ」を、青と緑の三角形がプリズムのように重なり合う背景と、白い衣装をまとった三人の人物が宙を漂う構図で同時に視覚化した装画。水彩のにじみと淡い光の粒子が、夜空に揺らぐ極光を思わせる涼やかな色面を立ち上げる。三人の位置関係と色面の温度差が、登場人物のあいだに流れる距離や微妙な角度をも示しているかのよう。タイトル文字は手描きの細い線で、絵の浮遊感を損なわない控えめな存在感に収まっている。CDが付属する一冊。

著辻村深月
装丁名久井直子
装画皆川明
講談社 / 2020年
文学・評論