一覧に戻る文学・評論海岸通り坂崎かおる海辺の老人ホームに集う女たちの、ゆるやかな交わりを描いた中編。第171回芥川賞候補となった著者の最新作で、潮の匂いが漂うような土地の空気と、そこに溶けていく人の輪郭を静かに掬い取る。淡い水色の地に、線描で「海岸通り」と記されたバス停、舞う海鳥、足元の草花が薄い藍で刻まれ、版画めいた素朴な手触りが残る。下半分のサーモンピンクの帯がそれを支え、海と陸の境目に立つこの物語の佇まいを、一枚の風景として差し出している。About出版社文藝春秋出版年2024年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁野中深雪装画土谷香央理Amazonで見る