
物理学者による核兵器の入門書。原理から国際政治、使用リスクまでを一冊で解説するという企図が、装丁にもそのまま反映されている。グレー一色の地に「核兵器」の三文字を判型いっぱいに据え、画面から食み出すほど引き伸ばした明朝の黒。その間に白抜きの「入門」を割り込ませ、縦書きの著者名と縦組み英文タイトル「An Introduction to Nuclear Weapon」が左右で骨格を支える。色数を絞り、文字そのものを図像として扱う構成が、主題の重さと「入門書」という距離感を同時に成立させている。
著岸本章
装丁吉岡秀典+佐藤翔子+平良佳南子
彰国社 / 2024年
アート・建築・デザイン