
失踪、再会、すれ違いを抱えながらも続いていく時間を、七年という区切りで見つめ直す長編小説。表紙では、駅のホームを思わせる青みがかったモノクロームの背景に、鞄や書類を散らしながら宙を舞うスーツ姿の男が大きく描かれる。タイトル「7年」は鮮烈な蛍光イエローで縦に大書され、白い筆記体の「Seven Years」が斜めに重なって、落下とも飛翔とも取れる浮遊感を増幅させる。静かな構図に差し込む黄色の一閃が、過ぎ去った時間と、まだ動き続ける感情の所在を指し示している。

著ShakespeareWilliam、河合祥一郎
KADOKAWA / 2019年
文学・評論