
YouTuberとしても活動する著者による短編集。酒に酔い、欲望のままに振る舞う人魚姫の姿を通して、人間のままならなさや陶酔の輪郭を描き出す10篇が収められている。表紙は鮮やかな青地に貝や海藻のシルエットを散らした装画が広がり、中央には黄色いビアグラスから尾をのぞかせ、フォークを片手に泡を被った赤毛の人魚が据えられる。縦組みのタイトルは白く繊細な書体で、ポップさと毒気を同居させた絵がそのまま物語の体温を伝えてくる一冊。
著LiuKen、藤井太洋、小西、直子、古沢、嘉通
装丁長﨑綾
装画日下明
東京創元社 / 2023年
文学・評論