一覧に戻る文学・評論殺人出産村田沙耶香十人産めば一人殺してよい——そんな制度が常識となった社会を描く中篇集。生殖と殺意、倫理の輪郭が反転していく感覚を、淡々とした筆致で突きつける。白地に切り絵のように配された植物・貝殻・きのこ・眼球めいた菌類が、黒いドレスの女性像と絡み合い、タイトル文字は黒い吹き出し状の余白に白抜きで据えられる。生々しい有機物と無機的な空白の同居が、生む者と殺める者が同じ顔をしてしまう物語の不穏さを、静かに視覚化している。About出版社講談社出版年2016年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁坂野公一(welle design)+吉田友美(welle design)装画新田美佳Amazonで見る