
外資系企業に勤める秘書を主人公に、オフィスワークの慌ただしさと「オタク」的な内面を行き来する女性の日常を描いた長編。表紙はピンクのスーツを纏った女性を画面中央に大きく据え、淡いピンクの円が背景で陽のように女性を縁取る。周囲には小さく描かれた通勤者や夜景のビル群、PCモニター、雲のような曲線が散りばめられ、軽やかな線画と限定された配色で都市生活の断片が一枚に編まれている。にぎやかな日々を一人の人物像へと収斂させる構図が、表題の「華麗なる日常」をそのまま視覚化している。

著望月麻衣
装丁bookwall
装画いとうあつき
ポプラ社 / 2023年
文学・評論