
20世紀英国の作家が、両親キャスリーンとフランクの日記と手紙から一族の歴史を辿った自伝的回想録。ヴィクトリア朝末期から第一次世界大戦後までの英国社会が、家族の記録を通して浮かび上がる。表紙は青地にトワル・ド・ジュイを思わせる紋様を敷き、淑女や紳士、馬や馬車、樹木や邸宅のシルエットが白と濃紺で繰り返される。中央には半透明の青いラベルが重なり、流麗な筆記体の欧文タイトルと和文が静かに収まる。柄の中に物語の時代と階層がそのまま織り込まれているような一冊。
著彩坂美月
装丁川谷康久
装画遠田志帆
新潮社 / 2018年
文学・評論