
本との距離をやさしく測り直すエッセイ集。タイトル前半「本なんて読まなくたっていいのだけれど、」は淡いグレーの上段に黒のサンセリフで改行を重ねて置かれ、後半「読んでみるのもいい。」は白い下段に降りて、緑色の縦長の矩形が並びそのなかに白抜きの文字が縦書きで配される。否定と肯定、ためらいと提案を、上下の地色と縦横の組みで受け渡す造本。押し付けがましさを避けたまま、それでも本のほうへ読者をそっと差し向ける声色が、そのまま装幀に翻訳されている。
著額賀澪
装丁川谷康久
装画佐藤おどり
ベストセラーズ / 2018年
人文・思想