一覧に戻る文学・評論遊星小説朱川湊人宇宙服を着た兎が遊星をさまよう——表題作をはじめ、どこか懐かしく不思議な手触りの短篇を束ねた一冊。鮮やかなオレンジの地に、ヘルメットを被ったうさぎの宇宙飛行士、小さなロケット、UFO、星座、星屑が手描きの水彩タッチで散らされる。胸の「R」マークや赤緑のボタン、銀色の星のシールめいた粒が、子ども部屋の図鑑や絵本を思わせる懐かしさを残し、タイトル文字は朱赤に近い縦組みで余白に強く立つ。空想と郷愁が同じ軌道を回るような、絵柄と色の温度がそのまま物語の入口になっている。About出版社実業之日本社出版年2016年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁鈴木正道+Suzuki Design装画庄野ナホコAmazonで見る