一覧に戻る文学・評論貘の檻道尾秀介父の郷里を訪ねた青年が、土地に伝わる失踪事件と過去の傷へと静かに巻き込まれていく長篇ミステリ。深い闇を背負った漆黒の地に、金色の鳥籠がぽつりと浮かび、その底から水とも光ともつかぬ白い飛沫が滝のように流れ落ちる。籠の中の薄緑の靄が獲物の残像のようにも見え、檻という閉じた構造から零れ出るものの存在を示唆する。タイトルの太い明朝が画面右に確かな重みで据えられ、囚われと逸脱、その均衡を一枚で語っている。About出版社新潮社出版年2014年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁坂野公一(welle design)カバー写真tome213’sAmazonで見る