
早川書房の創立70周年を記念して編まれたミステリ・コミックアンソロジー。複数の作家が短篇で参加し、それぞれの筆致でミステリという主題の広がりを見せる。鮮烈な赤を地に、上下から倒れ込むように配された人物画と、右端で大きく立ち上がる白い「M」の活字が拮抗する表紙。線の強い黒のシルエットと、紙面を引き裂くような構図が、事件の気配と緊張をそのまま運ぶ。赤と黒という古典的ミステリの配色を、コミックの身ぶりで読み替えた一冊。
著BeauvoirSimonede、関口涼子
装丁名久井直子
カバー写真Association Elisabeth Lacoin+L’Herne
早川書房 / 2021年
文学・評論