一覧に戻る文学・評論キキ・ホリック森晶麿温室の入口にたたずむふたりの後ろ姿から物語は始まる。ドーム天井は薄紅に染まり、繁茂するシダや観葉植物が深い藍とマゼンタで画面を覆う。手前には光をやわらかく反射する水面が広がり、ガラス越しの内と外の境界を曖昧にしている。鋭利な明朝体のタイトルが、その耽美的な空間に細い緊張を一本通す。閉ざされた庭の内側で何かに囚われていく予感が、画面全体から静かに立ち上がる。About出版社KADOKAWA出版年2019年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁西村弘美(角川書店装丁室)装画丹地陽子Amazonで見る