
特集「死ぬまでに絶対読みたい名著」を掲げる文芸誌の一冊。ニーチェ、フロイト、アーレント、ルソー、フーコーらの古典をめぐる読み直しが並び、追悼・石牟礼道子、深田晃司や古市憲寿の創作も収める。表紙は口髭の哲学者を思わせる人物像をイラストで大きく据え、黄のジャケットに灰の髪、背後を浅い緑の矩形で抜く配色。髪や顔の輪郭には著作名らしき細い手書き文字が走り、右側には縦組みの太い明朝で特集名が重ねられる。図像と書名が一枚の図解のように噛み合い、古典を「読む顔」として提示する号である。
著辻村深月
装丁大久保明子
装画いとう瞳
文藝春秋 / 2022年
文学・評論