
韓国と日本の女性作家による短編を集めたフェミニズム小説集の文庫版。生きづらさや connection を文学のことばで結び直そうとするアンソロジーである。表紙はピンクから青へとグラデーションする空を背に、長い黒髪の人物が白いシャツの誰かを抱き寄せるイラストレーション。輪郭線のみで描かれた身体、頬と耳に淡く差したピンク、髪の重みだけが黒く塗りつぶされ、抱擁の親密さと匿名性が同居する。タイトルは縦組みで右上に控えめに置かれ、両者の距離を測りながら言葉を交わすこの本の手つきと響き合う。
著細馬宏通
装丁西垂水敦+市川さつき+krran
装画丸紅茜
河出書房新社 / 2020年
エンターテイメント