
生者と死者の境が曖昧になる場所「ヨモツヒラサカ」を巡る都市怪談集。ダイヤに無い時刻の地下鉄、声の漏れるマンホールなど、現代の街の隙間に滲む異界が連作の形で綴られる。表紙は彩度の高いターコイズを背景に、紺セーラー服の二人の少女が並ぶイラストレーション。背後には赤で大きく崩れたタイトルロゴが重なり、前面の白い明朝体タイトルとぶつかって視線を揺らす。少女たちの赤い髪と瞳、青い影の落ちた肌が、生と死の温度差をそのまま色面に翻訳している。

著蒼月海里
装丁太田規介
装画秋赤音
PHP研究所 / 2022年
文学・評論