
夜の路地に立つ和装の青年と、その手元から立ちのぼる青い光。怪異と呪術が交錯する怪談ミステリーシリーズの第四作で、呪術師同士の対峙が物語の軸となる。暗い藍と深い赤を主調にしたイラストが画面を二分し、背景のネオン、提灯らしき朱の光が湿った夜気をにじませる。タイトルは縦組みの白抜きで右上に大きく配し、下部の赤い帯には太いゴシックで「呪術屋VS呪術師」の対比を据えて緊張を可視化する。静かな闇と鮮烈な赤、その拮抗そのものが本書の主題を映している。

著蒼月海里
装丁太田規介
装画秋赤音
PHP研究所 / 2023年
文学・評論