
ミッション系女学校を舞台に、黙示録の符牒をまとった事件が少女たちを襲う学園ミステリ。表紙は青みを帯びた空と、降りそそぐ細かな星屑のような光点を背景に、セーラー服姿の三人の少女を中央に大きく配する。香炉らしき器物から伸びる鎖、十字架を象ったロザリオ、髑髏のモチーフが浮遊感のある構図で組み合わされ、清楚な制服と宗教的図像のコントラストを際立たせる。タイトルは縦組みの太い明朝で右側に大きく置かれ、副題と欧文表記が小さく添えられて、聖性と不穏さの同居をそのまま誌面に翻訳している。

著市川哲也
装丁西村弘美
装画まいまい堂
東京創元社 / 2023年
文学・評論