
日本各地の路地を歩き、被差別の歴史や土地に残る記憶を掬い上げてきた書き手による、ノンフィクション集。橋の上で華やかな衣装をまとい笑顔を見せる二人を捉えたカラー写真が、表紙の大部分を占める。生活感のある建物を背景にした素の風景に、右端の白い余白へ縦組みの明朝でタイトルを、写真の中に著者名を落とし込み、下半分は鮮やかな赤の腰帯で太く挟む。装丁は、辺境という言葉が持つ陰ではなく、そこに生きる人々の祝祭性をまっすぐに切り取っている。

著ハルオサン
装丁鈴木成一デザイン室
河出書房新社 / 2020年
コミック・ラノベ・BL