
小学校で語り継がれる「七不思議」の謎を追ううち、子どもたちは現実と怪異のあわいへと踏み込んでいく。本格ミステリかオカルトか——その境界線そのものを問いかける長編。カバーは夕闇に染まった室内を思わせる暗いオレンジと黒で構成され、紙片を手にした少年と、奥に佇むふたりの少女がアニメーション的なタッチで描かれる。タイトルはひらがなで大きく、蛍光イエローで画面を貫くように配置され、不穏な静けさのなかに一点だけ強い光を灯す。物語の薄暗がりと、そこに差し込む違和の輝きが、表紙の構図にそのまま重ねられている。
著長嶋有、堀道広
装丁関口信介
装画堀道広
文藝春秋 / 2017年
エンターテイメント