
長く続いた「ぼくら」シリーズの最終章。少年少女たちが連帯し、大人たちの理不尽に抗ってきた物語の終着点に位置づけられる一冊。表紙は淡いベージュを地に、瓦礫の街を背景に並ぶ四人のティーンエイジャーをアニメ調のイラストで描く。それぞれが武装し、視線を別方向へ走らせる構図がほのかな緊張を孕み、縦書きの赤い太字タイトルが画面の重心を静かに支える。荒廃と若さを同居させた一枚絵が、彼らが背負った「最後の戦い」の重みを淡々と告げている。

著中島久枝
装丁荻窪裕司
装画川上和生
光文社 / 2017年
文学・評論